しかし当然デメリットも存在しているのです。
この記事では、非常勤医師として働く上で、私が感じたデメリットをご紹介します。
非常勤医師のデメリット①退職金が出ない
非常勤医師のほとんどは、個人事業主として病院と契約しているだけですので、退職金が支払われることはありません。
非常勤医師は病院に雇用されているわけではないのです。
そのため、勤務している病院を退職するときは、単純に契約が終了することを意味しています。
非常勤医師として働くことは、一時的な収入アップにはつながるが、長い目で見た場合、生涯収入では常勤医師に劣ると言われていますが、これはあまり正確な表現ではないでしょう。
非常勤医師に支払われる報酬が高い理由は、退職金やその他の手当てが既に含まれているからなのです。
事実、高いスキルを持った非常勤医師の場合、常勤医師を超える生涯収入を得ている医師も数多く存在します。
(注意:あまり経験やスキルが無い非常勤医師の場合は生涯年収において常勤医師を下回る可能性はあります。)
非常勤医師として働く上で、大きな問題があるとするならば、退職金などの手当てが出ないことではなく、不安定な就業状況の方が重大です。
非常勤医師の契約は、1年毎の更新となっていることが多く、病院の方針が変わった場合、突然仕事がなくなってしまうこともあり得ます。
非常勤医師のデメリット②福利厚生がない場合も
非常勤医師に対し、病院が社会保険や福利厚生を提供することはほとんどありません。
なぜならば、非常勤医師は個人事業主だからです。
健康保険や労災保険、雇用保険といった法的福利厚生はもちろん、交通費や家賃補助といった各種手当もありません。
また医療施設が独自に提供している福利厚生に関しても、非常勤医師は利用できないことが多いです。
例えば私が以前勤務していた病院には、保育所が完備されていたのですが、非常勤医師という身分では、院内保育所を利用することはできませんでした。
非常勤医師にも福利厚生が提供される医療施設もあるようですが、ほとんど見かけることはありません。
非常勤医師のデメリット③保険や税金などの手続きを自分で行う
先ほども申し上げましたが、非常勤医師は個人事業主です。
つまり、自分で保険や税金の手続きを行う必要があります。
健康保険や年金の手続きや、交通費や各種経費を積算し、経費計上しなければいけません。
なぜならば、確定申告も自分の手で行う必要があるからです。
常勤医師として勤務していれば、そういった雑事や事務作業を意識することはありません。
非常勤医師の中には、それらの煩雑な作業を自分で行わず、税理士に依頼している方も多いようです。
当然費用はかかりますが、自分の時間を確保することはできます。