昔は駆け出しの医師が、まだ少ない収入の補填のために健診のアルバイトをしていることが多かったのですが、今は大勢の女性医師が活躍しています。
特に現在は、厚生労働省主導による特定健診・特定保健指導が推進されているので、求人数自体も増加しており、常勤医師にとっても非常勤医師にとっても見逃せないアルバイトと言えるでしょう。
健診のアルバイトとは?
健診のアルバイトは、企業や学校などに訪問して実施する、定期健康診断がメジャーです。
さらに最近は、従来の健康診断で目的とされていた、生活習慣病やがん検診に加え、メタボリックシンドロームの該当者や予備群を減らすために、特定健康診断の実施が行われています。
他にも、女性向けの乳がん健診や子宮がん健診、婦人科検診など、多様な健康診断が行われているのです。
健診のアルバイトでは、行われている健診の種類に合わせて、問診や聴診、触診を行い、受診者への診断を行います。
通常の一般外来のように急患が来たり、イレギュラーな対応を迫られるようなことはありませんので、決められた時間が来るまで、淡々と診察を行っていればOKです。
またマンモグラフィー読影や内視鏡検査を行う健診では、有資格者のみの求人となりますが、その分報酬は高く設定されていますので、自分のスキルに合った求人に応募するようにしましょう。
健診のアルバイトの給料はどのくらい?
一般健診のアルバイトの時給相場は、大体10,000円前後が一般的です。
勤務時間は1勤務5~6時間程度ですので、日給にして60,000円前後といったところでしょうか。
仕事内容と比較すると、そこそこ以上の高給です。
また先ほども申し上げました通り、資格が必要な検査を行う健診では、さらに時給がアップします。
アップする金額の幅は、医療機関によってまちまちです。
さらに法定の有害業務に指定されている業務に従事する従業員がいる企業の事業場では、労働安全衛生法に定められた、特殊健康診断を実施する必要があり、こうした健診に関しても、一般健診よりも高い報酬が用意されています。
女性医師のニーズが高い
一昔前の健診のアルバイトは、駆け出しの医師の重要な収入源となっていました。
しかし現在は、女性医師を求める健診センターが増加しています。
なぜなら女性医師を雇用していない健診センターは、売上が落ちてしまうからなのです。
健康センターは、医療関連施設の中で、かなり特殊な場であると言えます。
通常の病院には、体に不調を感じている「患者」が訪れますが、健診センターに「患者」は訪れません。
会社や学校で決められたスケジュールに従い、特に不調を感じていない方が健診を受けに来られます。
つまり健診をする相手は「お客さん」なのです。
当たり前のことですが、どんな人でも、自分の体に不調があると考えているときは、性別など関係なく名医に診察されたいと考えます。
しかし、ただ「行かなければいけないから」という理由で健診をうける場合、女性のお客さんは、出来る限り同性の医師に診察して欲しいと考えるものです。
もし健診センターが男性医師ばかりを雇用していたら、徐々に女性客の足が遠のくことでしょう。
そうした背景があり、健診のアルバイトでは女性医師に対するニーズが非常に高いのです。
健診の求人は「女性医師限定」とされているところもある
また健診の求人の中には、女性医師限定となっているものも多く存在します。
特に多いのは、乳がん健診や子宮がん健診、婦人科検診といった、女性のみが受診する健診です。
お客さん側の当たり前の心理として、女性特有の健診に関しては、同じ性別である女性医師に担当してほしいという気持ちがあります。
そうした真理を汲み取り、健診センター側も、最初から女性医師向けとして求人を出しているのです。